NEWS

2021.07.20

RELEASE

ナッジを用いたデマンドレスポンス実証実験を開始

~電力需給ひっ迫対策にご契約者様と共に取り組む新しい節電活動~

グリーンテックを推進し、クリーンでサスティナブルなエネルギー社会の実現を目指す株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:秋田 智一、以下「アイグリッド」)は、ナッジを活用した自発的な節電活動を行う、新しい形でのデマンドレスポンス(以下DR)の実証実験を2021年7月より順次開始いたします。

 

 

図:エナッジ®上でのデマンドレスポンス対策アクション

◆DR実証、省エネ情報提供の背景

今年の夏・冬ともに、電力需要に対する供給力の余裕は、ここ数年で最も厳しい見通しとなっており、電力需給がひっ迫することが予想され、経産省では家庭や企業への省エネの呼びかけや電力会社への電力指示などの対策を検討しています。

 

アイグリッドとしても、“ナッジによる従業員の行動変容” でこの喫緊の社会課題の解決を図ってまいります。具体的には、電力使用量を予測するAIアルゴリズムと行動経済学のナッジ理論を活用したエネルギーマネジメントソリューション「エナッジ®」の省エネ促進機能を活用し、“ナッジを用いた従業員の行動変容による自発的な需要抑制” によりDRを実現し、需給ひっ迫の解消に寄与します。

この実証実験には食品スーパーや書店など多様な業種での実証を予定しており8社約100事業所に賛同いただいております。

 

ナッジを用いた行動変容によるDRとは

ナッジ(Nudge)とは、英語で「そっと後押しする」という意味。ナッジ手法とは「行動科学の知見にもとづく工夫やしくみによって、人々が、人や社会にとってより望ましい行動を自発的に選択するよう促す手法」のことです。この理論を活用しているのがアイグリッドのエネルギーマネジメントシステム「エナッジ®」です。

エナッジ®は、事業所ごとの電力使用量をAIで日々予測し、当日の需要を抑制するための具体的な節電行動のガイドを繰り返す事で行動変容を促し、従業員が自発的に節電することをサポートするサービスです。

実証期間中の電力需給ひっ迫時には、日頃見ている「エナッジ🄬」のタブレット上にデマンドレスポンス対策アクション*1が表示されるようになる為、各事業所の従業員は、通常通り「エナッジ®」に表示されたガイドに沿って行動するだけで、ごく自然にDRが実施されることになります。

すでに「エナッジ®」は下記実績を有しており、業務手順の変更や追加、及び新たな従業員教育等をする必要も無く、通常通りの業務手順で簡単にDRを実施することが可能になります。

 

 

<エナッジ®の実績・効果>

  • 4,416事業所(2021年6月末)、約10万人の従業員が利用。
  • 電力料金削減率3%などの事例。
  • 導入先全事業所の年間削減電力量総計は、太陽光発電施設建設費約100億円分に相当。即ち、行動変容だけで100億円の価値を創出。

 

今回の実証実験の結果を元に、同じく需給がひっ迫する冬に向け、「エナッジ®」によるDRの賛同企業を増やすと共に、アイグリッドとしてより効果の高い更なる需要抑制策を検討、実現していきます。

 

 

検証項目概要

  1. 電力需給がひっ迫/予備率が一定値を下回る際、「エナッジ®」の事業所画面上にDR対策アクションを表示
  2. 表示されたDR対策アクションに従い、従業員が需要を抑制
  3. 対応後、需要量の予測値と実績を比較しDR効果実績を算出

 

検証事業所

エナッジ®利用の賛同企業8社約100事業所

 

アイグリッドのノウハウを集結したDRを目指す

また、今後、事業所内の空調機器制御機能を搭載する「エナッジ AiR」を新たに加え、蓄電池の充放電機能を活用したAIによる自動DRを実証し、将来的には、当社子会社であるVPP Japanが保有する屋根を活用した分散型の太陽光発電施設での運用も目指していきます。

 

今回のDR実証は法人企業を対象としていますが、一般家庭向け「スマ電」ご契約者様宛の省エネ行動を促すための情報提供や、アイグリッドで運営するオウンドメディア「グリラボ」での情報発信を行うことで、企業だけでなくご家庭での電力利用の抑制促進につなげていきたいと考えております。

 

本取組みを通じ、アイグリッドで培ってきた技術・ノウハウを集約させ、電力需給ひっ迫という喫緊の社会課題に対応するだけでなく、今後のさらなる電力需給調整力に活用していきたいと考えております。

 

 

◆エナッジ®とは

 事業所の電力使用量を予測する日本初のAIアルゴリズムを搭載。日々の最適な省エネ行動を、ノーベル経済学賞を受賞した「ナッジ理論」を活用し従業員に提案することで、行動の変容を促進することができます。また、本部にて各施設の電力量や省エネ行動の実績を一元管理ができ、電力使用量の未来予測、省エネ行動の習慣化、削減結果のモニタリングというサイクルを一元管理することも可能。

全国4000以上の事業所に導入。ストレスフリーで効果の高い省エネ性が評価され、2020 年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞いたしました。

 

 

株式会社アイ・グリッド・ソリューションズについて

アイ・グリッド・ソリューションズは、仮想発電所(VPP)事業、エネルギーマネジメント事業、電力供給事業を通した脱炭素ソリューションをワンストップで展開するエネルギーサービスプロバイダー。

グリーンテックを推進し、クリーンでサスティナブルなエネルギー社会の実現を目指します。

 

プレスリリースはこちら

CATEGORY